始まりと終わりで、ミシン針を落とす位置を揃える

モノづくりへのこだわり 001

帽子業界に限らず、服飾などのミシンを使うすべての人から驚かれるこのこだわり。WABISABISMのすべての帽子は、スベリを付ける際に始まりと終わりの位置でミシンの縫い目がピッタリと寸分の狂いなく重なっています。

これは、ぐるりと一周縫い付けた後の最後に重なるタイミングでミシンを手回しで動かし、針を落とす位置を始まりと同じ位置に落とすようにしているため。こうすることで見た目の美しさは勿論のこと、長く帽子をかぶり続けてもらう中でスベリが劣化するスピードを緩やかにしてくれます。ただ、世の中に出回っているすべての帽子を見ても、おそらくここが美しく重なっている帽子はないでしょう。

たった一つの帽子を“作品”として作り上げるだけなら、ここまでこだわることも不可能ではないかもしれない。しかし、ブランドが“商品”としてモノを作るようになった途端、こだわり続けることの難易度は何倍にもぐんと跳ね上がります。

だからこそ細部までこだわることに価値があり、意味がある。WABISABISMの帽子をお持ちの方は、ぜひ一度スベリの後部分を確認してみてください。よく目を凝らすと、糸が二重に重なる部分が美しく一致していることが分かると思いますよ。

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