「帽子と丸箱」の深いつながりと現在。

もっと知りたいWABISABISM 002

WABISABISMの帽子をオンラインショップでご購入された方には、このような専用の丸箱に入れてお届けしています。普段生活しているとビニル袋や紙袋なんかが主流になっているこの時代、「丸箱」というのはあまり目にする機会がないですよね。

実は“帽子”と“丸箱”というのは本来とても繋がりが強いもので、かつて「良い帽子を百貨店で買ったら丸箱に入れてもらう」というのは当たり前のことでした。実際、百貨店で接客をしているとお年を召された方からは「小さい頃に両親から丸箱に入った帽子をプレゼントしてもらうのが嬉しかったわ」なんていうお声も聞くほど、人々にとって馴染みのあるものだったのです。

そんな丸箱が、なぜ今どこの帽子ブランドでも採用していないのか。それは、「低コスト・省スペース」に反しているからです。紙袋や四角い箱なら折り畳めるから在庫も抱えられるし、大量生産できる入れ物は手作りの丸箱の何倍も安く仕入れることができます。

ではなぜ私たちWABISABISMは丸箱を採用しているのか。それは単純なことで、お客さまに細部まで喜んでもらいたいという気持ちと、古き良き箱職人の仕事を応援したいという想いからです。丸箱を採用することは独立前から水沼輝之が決めていたことで、時代と共にどんどん消え去る日本の職人たちと共に頑張っていきたいという考えは、ずっと大切にしてきたものでした。そんな箱職人が一つひとつ手作りで作る丸箱は、見た目だけでなく機能性にも優れているのですが、その話はまた次回。

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